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弁護士法人柴田・中川法律特許事務所

愛知県豊橋市・静岡県浜松市の弁護士12名・弁理士2名が所属する法律特許事務所

もし、自分の大切な人が逮捕されたら?

【事例】
Q1 夫が警察に逮捕されました。夫はこの後どうなってしまうのでしょうか。
1 今後の流れ
  逮捕されると、通常は警察署内にある留置場に留置され、外部との連絡ができなくなります。当然、仕事に行くこともできません。
  この期間は、最長72時間ですが、この間に検察官が勾留(より長期の身体拘束のことをいいます)を請求し、裁判官がこれを許可すると、さらに最長20日間も出られなくなることがあります。実務上、23日間拘束されることは頻繁にあります。
  身柄拘束中は、警察官や検察官による取調べが行われたり、自宅や勤務先会社での捜索、参考人の取調べなどといった捜査が行われたりします。
  この拘束期間中、検察官により起訴(裁判にかけること、と考えてもらって構いません)されると、釈放されたり、保釈が認められたりする場合を除き、裁判終了まで(事件の内容によるため、どれくらいの期間か、一概にいうことができません)出ることはできないことが多いです。当然、実刑判決が下されれば、拘束が解かれることはありません。
2 面会について
  夫が逮捕された場合、妻が夫に警察署内等で会うことができる場合があります。しかし、その場合でも、①平日の日中の15分~20分程度であること ②人数制限(1回の面会で2~3名まで) ③警察官が同席し会話を聞かれるといった条件があります。さらに、勾留による身体拘束に加え接見(面会のことと考えてください)等禁止の決定がなされると、面会できるのは弁護士だけとなり(実務上、接見等禁止決定がされている事案は多いです)。
Q2 弁護士を依頼した場合、私たちの力になってくれるのでしょうか。
  逮捕されると、前記1のように拘束が続くこととなります。
  逮捕された後直ちに弁護士が選任されれば、検察官による長期の身体拘束の請求を阻止することができる可能性があります(事案によっては、勾留が続く場合も当然あります)。仮に勾留請求がされて裁判官が許可した場合でも、勾留決定に対する不服申立てを行うことで、身体拘束から解放される可能性があります。
  万が一、勾留が決定されたとしても、不起訴処分を得るために被害者との示談や、接見禁止決定がされている場合には接見禁止の一部解除申立てや準抗告を行う等弁護活動を行います(必ずしも功を奏するとは限りません)。
  このように、弁護士を選任し、弁護士が被疑者のためさまざまな弁護活動を行うことで、被疑者にとっても家族にとっても良い結果をもたらす場合があるといえます。
Q3 弁護士を依頼するにはどうすればいいでしょうか。
  あなたに知り合いの弁護士がいて、弁護士費用を支払うことができる場合は、本人や家族が弁護士(私選弁護人)に依頼することができます。
  知合いの弁護士がいない場合や弁護士費用を支払えない場合でも、当番弁護士制度や被疑者国選制度等を利用することで、弁護士の相談や弁護活動をしてもらうことができます。
Q4 私選弁護人と国選弁護人はどう違うのですか。
1 まず、Q3とも関連しますが、弁護士費用が異なってきます。一般的に、私選弁護人は国選弁護人よりも費用が高いといえます。
  この点は、私選弁護人を選任するうえでデメリットとなります。
2 また、弁護人が付く時期が異なります。
  国選弁護人は、起訴された後(被告人国選)付く場合と、起訴される前の被疑者の段階で(被疑者国選)付く場合の2パターンがあります。被疑者国選の場合は、勾留決定後に付くことが多いです。
  他方、私選弁護人は、刑事ドラマなどでよく見る任意同行や逮捕・勾留された直後などから付くことが可能ですから、勾留自体を阻止するために弁護活動を行うことができます。
  Q1で述べたように、逮捕され身体拘束を受ければ、外部との連絡や仕事に行くことはできなくなり、社会的地位も失われる可能性があります。拘束期間が長ければ長いほど、損害は重大なものとなりえます。
  そのため、私選弁護人を選任することは、早期に弁護活動を行うことができる点でメリットであるといえます。
Q5 Q4に関連して、国選弁護人は、報酬が安いため真剣に弁護をしてくれないと聞きましたが本当でしょうか。
  この質問は本当によくありますが、私選弁護人であろうと国選弁護人であろうと、弁護活動に大きく違いが出ることは基本的にありません。
  しかし、Q2で述べたような示談交渉を弁護士が積極的に行うとか、留置されている警察署内等に何度も行き、本人を励ましたり、就労先に何度も連絡する等ということがなかなか難しいということはあると考えています。
 逮捕され、身体拘束が長期化すればするほど、大きなトラブルに巻き込まれる可能性は高くなります。早期の身体拘束解放のためにも、このような場合には直ちにお近くの法律事務所にご相談されることをお勧めします。